📌導電性カーボングリスとは?
導電性カーボングリスは、カーボン(炭素微粒子)を主成分とする特殊グリスで、電気接点部分の通電を安定させるために開発された潤滑剤です。
一般の潤滑グリスとは異なり、絶縁ではなく「導電性」を持つことが特長です。
これにより、接触抵抗や発熱を抑制し、酸化・腐食を防止します。
📌カーボングリスの特長
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優れた導電性:カーボン粒子が電流をスムーズに伝達し、接触抵抗を低減。
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高い潤滑性能:摺動部の摩耗・焼き付きを防止。
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酸化・腐食防止:金属表面を保護し、長期安定性を実現。
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高温・高湿環境対応:温度センサーやヒーター端子などの過酷環境でも安定。
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メンテナンス性向上:固着や通電不良の発生を抑え、機器の寿命を延長。
📌主な使用箇所・用途例
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金型用カートリッジヒーターの端子部
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温度センサーやサーミスタ端子
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ショットカウンター端子
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熱電対コネクター部
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電磁弁・リレー・電極接点
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高温環境下の電源接続部
📌一般的な導電性グリスとの違い
市販の導電性グリスにはシリコン系が多く見られますが、シリコンは高温下で炭化しやすく、絶縁膜を形成してしまうことがあります。
それに対してカーボングリスは非シリコン系で、安定した導電性と耐熱性を両立。
電気的・機械的トラブルの両方を防ぐ点で、より産業用途向けの性能を発揮します。
📌使用上の注意
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絶縁が必要な箇所には使用しないでください。
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塗布量は薄く均一に(過剰塗布はショートの原因になります)。
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使用前に接点部の汚れ・酸化膜を除去してください。
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他のグリスとの混合は避けてください。
📌まとめ ― 電気接点の信頼性向上に
導電性カーボングリスは、**通電トラブルを未然に防ぎ、機器の安定稼働を支える“接点保護グリス”**です。
金型やセンサー、計測機器など、精度と信頼性が求められる分野で特に効果を発揮します。
製品版の詳細は下記よりご覧いただけます。
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