なぜ「最適なグリス選び」が重要なのか
グリスは単なる潤滑剤ではなく、機械や金型の性能・寿命を左右する重要な要素です。
適切なグリスを使用することで、摩耗・焼き付き・腐食を防ぎ、安定した動作を維持できます。
逆に、不適切なグリスを使用すると潤滑不良や固着、成形不良などの原因になります。
グリス選定の基本ポイント
① 使用温度
高温環境では「耐熱性・酸化安定性」の高いグリスが必要です。
→ 例:金型・ヒーター部品 → M-HITシリーズ(耐熱280℃)
② 使用部位
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スライドコア・エジェクターピン → 摩耗防止・潤滑重視
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電極・端子部 → 導電性・耐腐食性重視
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食品成形機 → NSF-H1対応フッ素グリス
③ 接触素材
樹脂・ゴム・アルミなど、素材によってはシリコンや鉛を含むグリスが使えない場合があります。
→ プラスチック成型用なら「PTFE系グリス」が安全。
用途別おすすめグリス
用途 | 推奨グリス | 特徴 |
---|---|---|
高温金型部品 | ゴールデングリース | 800℃対応。炭化・固着なし |
汎用金型・スライド部 | MK-HIT 高温機器用 | ウレア系耐熱グリス。潤滑膜強化 |
電気接点・端子部 | M-ELC 導電性カーボングリス | 接触抵抗低減・腐食防止 |
食品容器金型 | MK-FOD 食品容器用 | NSF-H1認証、樹脂に無害 |
組立・分解部 | コパグリス(M-COP) | 焼き付き防止、耐熱1100℃ |
トラブル事例と改善例
事例①:ピンの焼き付き
→ 一般グリス使用 → 高温で炭化 → 動作不良
✅ 対策:ゴールデングリースに変更 → 成形安定・メンテ周期延長
事例②:電気端子の接触不良
→ 絶縁グリス使用 → 通電不良発生
✅ 対策:導電性カーボングリスで接点安定化
まとめ:最適なグリス選定が生産性を変える
設備や金型に合わせて最適なグリスを選ぶことは、
「メンテナンス頻度の低減」「成形トラブルの防止」「機械寿命の延長」につながります。
エムアンドエムでは、使用環境や目的に応じて最適なグリス選定をご提案いたします。
外部リンク:IPROS – グリース比較
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