高温環境で使えるグリースの選び方

金型や機械部品では、
高温環境による潤滑トラブルが発生しやすくなります。
・焼き付きやかじり
・グリースのにじみ(油分分離)
・動作不良や摩耗の進行
こうしたトラブルは、
グリースの性能だけでなく、“選び方”が原因になっているケースも少なくありません。
👉 高温環境で発生するこれらのトラブルは、原因を正しく理解することが重要です。
▶金型トラブルの原因とは?グリスのにじみ・汚れ・焼き付きを防ぐ潤滑対策 –
■ 高温環境でグリースがダメになる理由
一般的なグリースは高温になると、
・基油が分離して流れ出る
・揮発して潤滑成分が減少する
・増ちょう剤が劣化する
といった変化が起こります。
その結果、
潤滑不足や汚染、焼き付きにつながります。
👉このようなにじみは、温度条件によって発生しやすくなります。
▶【Q&A】高温になるとなぜグリスは流れてしまう?
■ にじみ対策で重要なポイント
高温環境では、グリースの油分が分離して、摺動部や金型表面ににじみ出ることがあります。
にじみが発生すると、
・成形品への油汚れ
・金型まわりの汚れ
・潤滑成分の不足
・再塗布回数の増加
につながる場合があります。
にじみ対策では、単に硬いグリースを選べばよいわけではありません。
重要なのは、
・低ブリード性
・低蒸発性
・高温での安定性
・塗布量の適正化
です。
特に精密部品や成形品に近い箇所では、にじみにくく、必要な場所に残りやすいグリースを選ぶことが重要です。
■ 焼き付き対策で重要なポイント
焼き付きやかじりは、グリースが足りない場合だけでなく、
塗っていても潤滑膜が維持できない場合にも発生します。
高温環境では、
・油分が分離する
・潤滑膜が薄くなる
・金属同士が直接接触する
・摩耗が進行する
という流れで、焼き付きにつながることがあります。
焼き付き対策では、
・高温でも潤滑膜を維持できること
・荷重に耐えられること
・摺動部に残りやすいこと
・金属接触を抑えられること
が重要です。
特にスライドコア、ガイドピン、エジェクタピンなどの可動部では、
温度だけでなく、荷重・動き・クリアランスまで考えて選定する必要があります。
■ グリース選定で重要な3つのポイント
① 耐熱性(使用温度範囲)
→ 実際の温度に対して余裕のあるグリースを選ぶ
② にじみにくさ(低ブリード性)
→ 油分分離が少ないものを選定する
③ 摩擦特性(低摩擦・耐荷重)
→ 摺動条件に合った性能を選ぶ
この3つのバランスが重要です。
■ よくある失敗
・高温対応と書いてあるだけで選ぶ
・価格重視で選定する
・用途を考えずに汎用グリースを使う
・にじみ対策と焼き付き対策を同じものとして考える
・塗布量を増やせば改善すると考える
その結果、
にじみ・焼き付き・短寿命が発生します。
■ 用途に応じたグリースの考え方
・精密部品
→ 低摩擦+にじみにくいタイプ
・高荷重部
→ 耐圧性能・焼き付き防止性能重視
・高温部
→ 耐熱+低蒸発タイプ
・成形品に近い箇所
→ 低ブリード・低汚染タイプ
・スライドコアや金属摺動部
→ 密着性+耐摩耗性+潤滑膜保持性
■ 高温環境では「専用グリース」が前提
特に金型では、
・高温
・微小クリアランス
・繰り返し動作
・成形品への汚染リスク
・金属同士の焼き付きリスク
という条件が重なるため、専用グリースの選定が重要になります。
にじみを抑えたいのか、焼き付きを防ぎたいのか、
それとも摩耗や動作不良を減らしたいのかによって、選ぶべきグリースは変わります。
👉 金型用グリース一覧はこちら
▶金型用グリース製品一覧|高耐熱・高密着・高寿命 –
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