グリスが固まる4つの原因
「最近グリスが硬くなった」
「動きが重い」
「白っぽく固まっている」
こうした症状は、単純に“古くなった”だけではありません。

実際には、
・低温による硬化
・酸化劣化
・高温による乾燥・固着
・異物混入によるゲル化
など、原因によって状態が異なります。
特に金型や高温設備では、
原因を間違えると再発しやすくなります。
■ 「固まる」とは何が起きているのか?
グリスは、
・基油(オイル)
・増ちょう剤
・添加剤
で構成されています。
このバランスが崩れることで、
・硬化
・乾燥
・ゲル化
・残渣化
が起こります。
👉 高温環境で起きるグリストラブルはこちら
▶高温になるとグリスはどうなる?固着?劣化?焼き付き? – ㈱エムアンドエム
■ 原因① 低温による硬化
低温環境では、基油の粘度が上がり、 グリス全体が硬くなります。
その結果、
・動きが重い
・始動トルク増加
・モーター負荷増加
が発生します。
特に一般グリスでは、 低温時に流動性が低下しやすくなります。
■ 原因② 酸化劣化
高温・空気・長時間使用により、 基油が酸化するとグリスは徐々に変質します。
よくある症状
・茶色く変色
・ベタつく
・固くなる
・ニオイが変わる
これは油分が劣化し、 本来の潤滑性能を失っている状態です。
👉 高温でグリスが劣化する流れはこちら
▶ なぜ高温になると焼付きや動きの渋さが起きるのか?
■ 原因③ 高温による乾燥・固着
高温環境では、
・油分が揮発
・基油が分離
・増ちょう剤だけ残る
ことがあります。
その結果、
・白っぽい残渣
・カサカサ状態
・動作不良
・焼き付き
につながります。
これは単なる“硬化”ではなく、 潤滑できない固着状態です。
特にダイカスト金型や高温スライド部では発生しやすくなります。
■ 原因④ 異物混入によるゲル化・摩耗
異物が混入すると、
・金属粉
・樹脂粉
・ホコリ
・摩耗粉
がグリス内部で研磨剤のように働きます。
すると、
・異常摩耗
・発熱
・硬化
・焼き付き
につながることがあります。
👉 異物混入による摩耗トラブルはこちら
▶ 異物混入でグリスはどうなる?摩耗・焼き付きの原因を解説
■ 「固いグリス=良いグリス」ではない
よくある誤解として、
「柔らかいからダメ」
「硬い方が高温に強い」
と思われることがあります。
しかし実際には、
・硬すぎる → 動きが渋い
・柔らかすぎる → 流れる
という問題があります。
重要なのは、 用途・温度・クリアランスに合った“ちょう度”です。
👉 グリスの硬さ(NLGI)についてはこちら
▶ 【Q&A】グリスの「ちょう度」とは?
■ 金型で特に注意したいポイント
金型では、
・高温
・微小クリアランス
・繰返し動作
が重なるため、
一般グリスでは
・流れる
・乾燥する
・固着する
といった問題が起こりやすくなります。
そのため、
✔ 低ブリード
✔ 高温安定性
✔ 低蒸発
✔ 適正ちょう度
を持つ専用グリスが重要です。
■ 用途別の選定例
🔵 精密ピン・低汚染用途
【M-MLPT フッ素グリス】
・低ブリード
・高温安定
・精密摺動向け
▶金型万能フッ素グリース M-MLPT|高耐熱の多用途潤滑剤
🔵 高温スライド部
【MK-HIT】
・高温金型向け
・焼き付き対策
・高荷重対応
▶高温金型用グリース MK-HIT|耐熱260℃・リチウム系潤滑剤
🔵 高耐熱・耐薬品環境
【M-HPT / M-PPT】
・高温安定性
・耐薬品性
・低蒸発設計
▶精密機器用フッ素グリース M-PPT|耐熱-25℃~+280℃ ▶高温フッ素グリース MK-HPT|‐40℃~+240℃・耐高温・低蒸発
■ まとめ
グリスが固まる原因は一つではありません。
・低温による硬化
・酸化劣化
・高温乾燥
・異物混入
によって、状態も対策も変わります。
特に金型では、
「とりあえず塗る」ではなく、
✔ 温度
✔ 使用環境
✔ 動作条件
✔ グリス種類
を見直すことが重要です。
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